このプロジェクトは、クライアントである大手ITサービス企業において、クラウドサービスの導入と運用を推進する取り組みとして始まりました。従来はエクセルとメールを中心にプロジェクト管理が行われており、情報共有の煩雑さや進捗の見える化不足といった課題を抱えていました。そこで導入されたのが、Jira/ConfluenceおよびGitHub。両ツールを組み合わせることで、タスクのチケット化や進捗の可視化、ドキュメントを活用したコミュニケーションの効率化を実現しました。導入はまず小規模なトライアルから始まり、利用者の声を収集しながら改善を重ね、最終的には約2,000名規模のユーザーが利用する仕組みへと展開。単なるツールの導入に留まらず、業務効率化とDX推進の基盤を築いたプロジェクトとなりました。

クラウドサービスを全社的に定着させるにあたり、いきなり一斉導入をするのではなく、まずは小規模なトライアルから着手しました。実際の利用者に試してもらい、その中で浮かび上がる課題や不満点を丁寧にヒアリング。そこで得られた知見をもとに運用ルールを整備し、次の展開フェーズへとつなげる段階的アプローチをとりました。

また、導入時の「学習コスト」に対する抵抗を和らげるため、マニュアルやサポート窓口を整え、クラウドサービス利用者が安心して移行できる体制を構築。さらに、業務の効率化を加速させるためにRPAやAPI連携を活用し、申請やアカウント管理といった定型作業を自動化する付加価値の提供も行いました。こうしたアジャイル的な進め方と付加価値により、利用者に寄り添いながら段階的に全社展開を実現し、結果として大規模な効率化と業務改善を可能にしました。

本プロジェクトの大きな特徴は、「段階的な導入」と「利用者に寄り添った支援」にあります。従来のエクセル中心の管理から新しいクラウドサービスに移行するにあたり、まずは小規模な部署でトライアルを実施。そこで得られた課題やユーザーの声を収集し、改善を加えながら次のフェーズへと展開しました。このアジャイル的な進め方により、初期導入に伴う抵抗感を最小限に抑えることができました。

また、利用者の「学習コスト」を軽減するためにマニュアルやサポート窓口を整備し、困りごとに迅速に対応できる体制を構築。さらに、アカウント申請や利用者管理といった定型作業にはRPAやAPI連携を導入し、事務局側の業務を30％削減するなど、運用面の効率化も実現しました。単なるツールの導入に留まらず、利用者視点での使いやすさと全体最適を意識した運用設計を徹底したことが、プロジェクト成功の大きな要因となりました。

・使用ツール：プロジェクト管理ツール（Jira、Confluence）、GitHub、Slack、Miro、Box など
・開発手法：アジャイル開発、カンバン管理
・自動化：RPA、API連携によるアカウント・申請管理の効率化
・クラウド環境：主要クラウドサービス（SaaS）導入・運用支援